ビルディングは、設計事務所や建設会社の中でいろいろな分野の専門家が協力して設計されます。まず、構造設計により建築物の骨組みとも言える躯体構造が決まり、併せて意匠設計により外壁や内装の仕様が決められていきます。しかし、構造設計による構造躯体は意匠設計のためのものではないので、実際の現場では、パネルの取り付け下地は構造躯体からの取り合いで大きく変化し、工法によっては下地の調整に工期がかかる場合も少なくありません。
構造躯体を活かしつつ、高い意匠性を実現する施工法はないのか? 構造躯体に対し、十分な自由度を持って対応する施工法はないのか? そんな想いを実現したのが竣栄工業のアジャスターロック工法です。
特殊なネジによりパネルを横方向に連結していく工法のため、ビス留め施工のような広い目地幅を確保する必要がありません。これまで出来なかった最少1mmの細目地を実現し、高い意匠性に応えます。右写真の天井は、長さ4,000mm/幅1,200mmの大型パネルを目地幅1mmで施工しています。
通常、パネル取り付けは胴縁等の1次・2次下地が必要になりますが、組み上がった構造躯体の先行ピースの精度が10mm程度に収まれば、先行ピースに直接パネルを取り付けていくことが可能です。また、アジャスターネジは指定の目地幅で製作されるため、目地幅を常に一定に保ちながら容易にパネルを取り付けて行くことができます。
パネルはアジャスターネジにより横方向に連結されるため、パネル同士が圧縮力により固定。一般のビス留め工法のように引き抜きによるネジの外れがないため、より高強度の取り付けが可能です。
パネル一枚に対し数本のアジャスターネジをドライバーで固定してゆくだけの簡単な施工法です。極めて低騒音なので近隣への配慮など、工事日を限定することなく施工できます。
アルポリック板を始め、ステンレスや重量のある鉄鋼板、さらには太陽光パネルまで、さまざまなパネル建材に利用できます。また、取り付け強度の設計も自由に行える自在な工法です。